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(2)わかりにくい文章(演習)

「わかりにくい文章」って何でしょうか?私が考えるのは,3つあります。読み手が誤解する文章。2通り以上の解釈ができる文章。主部と述部が対応していない文章。それから,読み手に負担を強いるような文章。それともうひとつ,目的をはたしていない文章。文章は何らかの目的があるんですね。目的をはたしていない文章はわかりにくい文章です。

日々伝えることの難しさを実感しています。
# 日々がどこにかかるのかわかりにくい文章

これは伝えることの難しさを毎日実感している…私ですね。テクニカルライティングは,毎回伝える相手が違うので,自分がいいと思っても相手がそう思ってくれないことがあるんですね。だから,大変だなってことを日々実感しています。修飾される「難しさ」と「日々」の間が離れすぎているんですね。

# わかりにくい文章のわかりにくい部分を考える演習

「わかりやすい文章」を書くには実は「わかりにくい文章」というのが分かっていることが割と大事です。テクニカルライターの新人のときにやる。日経BPから出ている本。山ほどわかりにくことが書いてある本があります。先ほどの3つの例はここから持ってきたんですが,文章のどこがまずくで,どこを直せばいいのかを書いてある文章です。じゃあ,いきましょうか。

# 演習の見合わせ

(2)入れ子構造はすごくわかりにくい。まず,主語と述語を近づけます。

(3)これも主部と述部の問題です。マニュアルではこういうふうに書いてあるのけっこうありますね。主部と述部がねじれています。非常に文章が長い。「何はどうした」をはっきりさせる。長い文章はぜったいだめ!主部と述部を近づけるのは基本。対応関係がわかる。

(4)ダラダラ文章です。「〜し」が多くて冗長な文章。ひとつの文章でひとつのことを言うのは基本です。

(5)再変換機能とはどういう機能かを説明する。まず,文章が長い。途中で主語が変わっています。操作の説明で機能の説明になっていません。

(6)ケナフが色々なものに加工できることを理解してもらう。これ,最後まで読んで,歯っぱも,茎も,使えることが分かるんですね。小学生に多いんですよね。そしてなんてほとんど使わない。そしては上級者の接続詞だと思う。マニュアルなんかで「そして」を使うことはほとんどない。「そして」はけっこう難しくて,「〜である。そして…」にはかなりの意味がある。接続詞はたいがいなくても意味が通ずる。「しかし」は言っていることの逆を言うからよく使う程度です。強調したくて入れたいならまだしも,なくても通じる接続詞ならそれはいらないんです。ライターなんかの文章で接続詞を多様するやつは文章の書けない奴だって,言われます。ケナフにもどると,ケナフがいろんなものに使えることを言うんですね。まず,ケナフが植物だってこと,さまざまなものに加工して生活に役立てることができる,ということを言います。主題文がない文章は読みにくいです。今,主題文というお話をしたんですが,パラグラフライティングというのをご存じですか?パラグラフは段落で,わかりやすい文章を書くパターンなんですね。前文があって,主題文があって,支持文があって,結文がある。この4つのパターン。パターンにあてはめるとわかりやすい文章が書けます。機会があればパラグラフライティングをやってみましょう。

(7)上司にパソコンの仕様を伝える文章です。事実と書き手の意見が混じっているんですね。上司は仕様だけが知りたいのに,それがバラバラになっているので,仕様部分だけ書き取らなきゃいけないんですね。実は,ウチの昔のアルバイトの学生が買いたやつですね。「マルチメディアに最適かどうかは私が決める」とか思うんですけどね。

(8)これは見た目。文字がつまっていて見にくい。これは見た目で読みやすくするという一番簡単な方法ですね。字下げが使えるのは2階層程度。それ以上はわかりにくくなる。改行も大事。人間の目は黒いところをひとつのまとまりととらえます。

■ポイント

  • 一文50文字,5〜6文章。
  • 文章を読んで接続詞がなくても伝わるならOK。強調ならまだしも,なくても通じるならそれはOK。きちんと骨格が出来ていれば接続詞はいらない。
  • 骨がしっかり。主題文がない文章が多い!周辺事項を述べることが多すぎる。
  • パラグラフライティング。わかりやすい文章を書くためのパターン。前文,主題分,支持(具体的に,たとえば…)文,結文(主題の強調,まとめ。)。4つのパターン。パターンにあてはめて書いていくとわかりやすい文章になる。ふーーむ。機会があればパラグラフライティングを。

 


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