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学ぶ会の趣旨

堀田:
それでは始めます。あけましておめでとうございます。今年もがんばりましょうね。これはこういう名前をつけた会議ですが、いつもとちょっと違うところがありますので,その問題提起というか,設定意図を2分ほど説明てから実践報告をしていただきます。まず講師の先生方を紹介します。木原先生,僕らの分野ではドンですね。それから東京大学の山内先生。この方々からご指導いただくチャンスはなかなかないので,本当はみなさんにレポート報告してもらおうかと思いましたが,時間がないのでエジキは二人だけと。なっています。それでですね,いつもと違うところを少しだけ話しておくと,今回情報教育というより実践研究の仕方なんですね。そういうのは学校や地域の研究会でやるとかやり方があるんですが,ここに来ている人は情報教育の実践をしていて,だけどいい報告・論文にはならない。そこをはっきりさせるのがひとつの目標です。

僕は教育実践はこういうことだと思います。みんないい教育実践をして,それをきちんと人に伝えるとき,教育実践の全ては書けないからどういうところだけを書くのか?どういう順番で書くのか?表すのか?それをはっきりさせる。

これは教育工学という学問の教育実践の問題点なんですけれども,いくつかの例を出します。学習指導案を読んでも分からない。授業実践をしてもうまく伝わらない。あるいはいろんな情報教育に限らず,研究助成を提出しても通らない。このように「説明可能な形」がはっきりしていないために,いろんな弊害が起こっている。授業は面白いが研究紀要が面白くないとかね。研究助成を毎回出すけれど,毎回通らない。それはひいきではなくて,自分がやっていることをどう表すかというのテクニカルな部分なんですね。

で,3番目の「授業実践を正確に伝えるか」は僕のような実践家がいい報告にするための方法。

みなさんが学校でやるときも自分がやるだけではなくて,どう広めていくか。情報教育をやっているといいろんなところに広げていくが,ネットワークで広げるときに,どうも書き表しやすいのでコンピュータの使い方はよく書かれるけれど,授業の勘所は表されていないんじゃないかと。

最後に実践報告は,いい実践を聞いて帰るんだけど,実践できない。いい報告を聞いて,もって帰るんだけど,実践に生かせない。それは肝心の実践のいい所じゃないところを聞いているのかもしれない。

今日は二人の実践を聞いてもらって,大御所に聞いてもらって,情報教育の中身だけではなく,それをどう表すか。今日発表してもらう二人は20分の発表時間ですが,20分では話しきれないような内容です。何を削って20分にしてきたかってところから学ぶこともある。なぜそこを切り取ったかで学ぶところがある。今日の材料としては二つの実践を聞く。

(二人の実践の)そういう内容を共有して色々議論するとき,結局何が大事で,何が伝わっていけばいいか,大事なところを明らかにしたい。これをうまくやることができればみなさんが各地で実践したりするとき,何を共有して,何を伝えていけばいいかが分かると思う。MLを作っても仲間を作っても,続けていくのが難し。それは内容だけではなく,質的なところに移っていく。

さっそくお二人の方に20分ずつ話してもらう。最初國香先生に20分話してもらった後,ディスカッションをします。そのとき,フロアーからも質問を出してください。お二人の先生には簡単にコメントをいただきますが,フロアからぜひ質問をください。


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