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堀田
今日は中村先生に三重県から来ていただいてお話を伺います。学生向けに説明すると,中村先生がいるところは総合教育センターというところで,中村先生は,学校の先生を研修するときに,学校の先生を指導する役割の人。研修主事とか指導主事と言いますが,元々は学校の先生。そういう意味では先生のリーダーみたいな人ですね。全国には何人かそういう人はいますが,情報教育では全国的に有名な人です。 手元に漫画が配られていますが,これは真面目な連載で,教育とコンピュータという雑誌,これは月刊で6万部くらいでている雑誌ですが,ここにカラーで連載しています。その他に,NHKの学校放送番組とかに時々出ていたりする。説明より,話を聞いてもらったほうがいいので,紹介はその位で。ではよろしく。

中村
こんばんわ。先生と言うとどういう感じを思い出しますか?説教好きですか?説教された思い出はないですか?最近は夜寝る前に,生活態度が悪いと説教されることがあります。嫁さんに。私は説教が非常に大嫌い,説教するのは・・・好きだったかもしれない。なるべく子どもに説教しないで,楽しい授業をしたいと思っている。今は,子どもではなくて,先生向けにそういうことをやっているわけです。私の所属は教育サービス相談チーム,教育はサービス業だと思う。私はこんなことをしている。夏休みに学校から呼ばれて研修をしようということで,学校にいって研修をする。そのときに,コンピュータを教えるんじゃなくて,先生を励ましに行っているわけですね。先生方にカウンセリングをしながらやっている。なぜそういうことが必要なのか,おいおいわかります。

中村
先生方に必要なのはこの4つの言葉,「素晴らしい,ステキ,最高,大好き」それを研修会で言う,そういう研修主事はなかなかいないと思う。先生が作品を作っているところに行って,大声で言う。「素晴らしいですね!」「ステキ!」。

 

中村
研修の様子を見ましょう。コンピュータを愛車のアコードに積んで研修に行きます。この写真はコンピュータ研修会の様子,始まって15分くらいたったところかな。この写真を見て大変だと思います。大変さが分からない人は人生経験が少ないかもしれない。「わたしこんなんやりたないわー」という感じですね。

中村
今日はノートはいりません。頭の中に入るだけ持って帰ってください。普通,人の話は95%忘れます。大体5%残ればいいです。僕はいつも学校の先生相手にもこう言っています。ちょっと前は手を添えてマウスのダブルクリックの練習から始めたが,最近はいらなくなりましたね。先生方にはスキルがある。やる気が少ないだけ,だからどうやってやってもらうかが重要なんです。

中村
研究授業,今日も行ってきました。コンピュータ教室の配置が面白くないので教室ごと変えてしまうとか,この前は,休日に学校に潜り込んで,って本当に潜り込んでるわけじゃないですけど,インターネットが遅いと言うので,ルータなんかを早いのに交換してきた。ネットデイですね。ひとりネットデイ,あとはダメダメ実践の指摘です。ルータとかは自費ですよ,こんなことをやっても儲からないから夜は生活指導されるんですが。

中村
基本的な立場として,いい授業を顧客に提供したいという思いがある。顧客は誰か,顧客は子ども達,先生じゃない,そのために先生とがんばっている。お昼は浜松で仕事をしてきました,ある先生の授業を見せていただいて,コメントをしていた。そういう作業をしていた。

■やる気にさせる万能の言葉

中村
さて,第一部。前向きな先生とそうでない先生の違い,授業の見方,子どもとの接し方,授業のねらいどころ,をお話します。ほとんど文字はありません。時々あてるので,どう思うかを答えて欲しい。ここには前は,教育委員会は含まなかったが今回は含む,前向きな指導主事とそうでない人がいます。

中村
接し方の注意,教師編。コンピュータ室での授業の様子。コンピュータは壁型配置です。子ども達は自分達で調べたことをハイパーキューブでまとめている。授業を参観している先生はどういう気持ちで見ているか。後姿から分かりませんか?この先生は興味あるから乗り出しているけど,この先生は「私は絶対にコンピュータ使わへん」「もうすぐ退職だから使わへん」って感じですね。学生には分からないかもしれないけれどこういう事がある。何故使わないか,いい授業を見ていない。失敗してうまくいかないんじゃないか,そういう思いだけがあるわけです。コンピュータを使った授業しか見ていない,子ども達が育っているところを見ていない,それでやらないのでは,被害者は子ども達になる。

中村
彼は正規採用の職員ではない。臨時採用の職員で,情報教育の補助に入っているわけです。彼はコンピュータの世話や,授業の補助をしていればいいはずですが,運動会のリンボーダンスを休み時間にやっている。子ども達の心を掴まないと上手く授業ができない。だから子ども達の中に入っていって子ども達の心を掴むわけですね。ベテランになると,こういうことをしなくても掴むことができます。僕は年をとってもやってましたけど。こういうことをして,子どもの心を掴む。そのときに,僕が先輩から教えてもらったの万能の言葉があります。子どもの後ろにいって「いやーすごい!」と誉める。なにがすごいのかとかそういうことは言いません。とにかく「すごいですね!」と。人と接するときは心をつかむ万能の言葉がある。

中村
この写真。どちらがほんまもんの先生だと思いますか?雰囲気が違いますね。こちらの人は,がんばっているけれど子どもと同じ立場になってしまう。あくまでも先生なので包み込むような暖かさ,そこが大事になる。つい一緒になってしまうが,そういうことではダメ。

中村


つぎの写真。これは素人さん。なぜ素人さんか分かりますか?


立ち位置が違います。

中村
そう,これだと,後ろにいる子どもの視線をさえぎってしまう。ベテランの先生はこうやる。子どもと同じ視線ですね。こういうベーシックを抑えて,その先に授業がある。

中村
今日,授業を見てとても感心したことがありました。浜松ではみんなこうなんだろうか,皆ピッと手を上げている。ひじが曲がっていない。これだけですごい先生だと思った。わかりますか?子ども達のきちんとした約束事が出来ていて,さらに勉強を嫌がっていない,生き生きしている,無理やりやらせているんじゃない,約束事になっている。

中村
次,子ども達が運営することがしっかり出来ている。これはにわかには出来ない。普段からトレーニングしている。子ども達は急には育たないから,普段がしっかりしていないと。

中村
これは予定黒板ですが,あらゆる手段を使って,子ども達に学習させようとしている。何かがわかりますか?


ローマ字を教科の名前にしている。

中村
そうですね。教科との連携,国語との連携,ローマ字ならさらにキーボー島が入っていれば言うことなしです。

中村
小学校の時に忘れ物して怒られたことは無いですか?この先生はどうしているか。この予定黒板にはこんなことが書いてあります。読んでみましょう「体育に必要なものを忘れたらハンドベースでなくて保健」いつから保健は嫌がられるようになったのかは知りませんが。連帯責任。きちんとしつけているわけです。持ってくるものでなくて「絶対に持ってくるもの」。これは先生がやっているんじゃなくて,係りの子がこういうことをやっている。いい先生はこういう工夫があるわけです。教室を見ただけで分かる。

中村
いい先生は教えません。今日このことを言ったら,浜松に行ったら衝撃的であるといわれましたが,いい先生は教えない。横で対話をする。悪い先生は横で「こうだこうだ」とパパパとやってしまって「はい,やってみ」と言う。いい先生は,見ながら子どものやっている様子を,「ステキ」とか言いながら,やる気を高めながらやっている。対話をするわけです。

中村
さて次。前向きな先生は忙しいわけです。後ろ向きな先生はあまり忙しくありません。やる気がないから仕事を自分で減らしていくわけですから。いい先生の机には,子どもの宿題やノートが積んである。ノートを見てあげているわけですね。こういう先生方の机を見ていく。基礎基本を大切にしているのがわかる。

中村
ここから堀田先生に与えられた課題を一つ一つ出していく,ここまでが前哨戦。皆さん,学校のイメージが出来ましたか?もしも夢を潰してしまったらごめんなさい。

中村
これから中村の視点で授業を見ていったらどうなるかという話。ちょっと休憩しましょう。

中村武弘の情報教育教え方教室 1/4