堀田研究室

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1.気楽な情報教育の実践を知ろう
2.少し先の学校の様子を知ろう
3.学校の情報化と情報法
4.情報教育実践を踏み外さないために

 

「少し先の学校の様子を知ろう」(現状報告)

   実践4:今年度開校した学校の情報インフラ
   (國香真紀子@富山県富山市立光陽小・教諭)
   実践5:市内すべての「教室」にパソコンとインターネットを入れた中核市
   (児玉晴男@宮崎県宮崎市情報教育センター・指導主事)
   実践6:学校に出かけニーズに応える教育センターの研修
   (中村武弘@三重県立教育委員会・指導主事)


実践4:今年度開校した学校の情報インフラ

   (國香真紀子@富山県富山市立光陽小・教諭)

(中略)

次は宮崎市。
宮崎は30万人。学校は53校。浜松のちょうど半分くらい。中核市ですね。

実践5:市内すべての「教室」にパソコンとインターネットを入れた中核市

   (児玉晴男@宮崎県宮崎市情報教育センター・指導主事)

児玉
宮崎市の教育情報研修センターにつとめている児玉といいます。宮崎市で53校全部校内LANの導入。市独自の研修センターが4月にオープンしたい。コンピュータ室にあるPC,各教室にあるPC,九州一の情報教育都市の推進。これは市長が言っているんですね。

ただし,九州一かっていうと,市長は記者から問われるわけですね。全国というと広い。中核市というならびで各市の整備状況が出るので,私としては浜松もライバル。校内LANもひいたということで浜松も校内LAN化している。内容はPC室42台,普通室2台ずつ,特別教室1校12台,宮崎市全体で4600台。下り30Mbpsですが,ほとんどの学校がケーブルテレビなので普通の回線よりは早いくらい。

これ研修センター。だいたいこういうような仕組みで各学校をまわしている。でもこういうのは2005年には横並びになります。九州一と言いながら,来年度熊本がうちの環境に,その次は鹿児島がうちを追い越します。じゃあどこを九州一にしていったらいいか?わかる授業にするためのコンピュータ活用をしようこというこでやっている。今,ちまたにあるデジタルコンテンツはほとんど生の状態。にんじんとか,じゃがいもの状態。それをどう料理するかは教師の力量。レシピの収集。ちょっと宣伝ですが文部科学省のデジタルコンテンツ活用高度化授業ということで,宮崎市だけで250のレシピをあげることになっている。

それからサポートをするための研修。校長・教頭研修が2回,情報教育担当者研というのが年6回ある。

そういう中でコンピュータ室ってのはコの字の風景になると思う。こどもたちが作っていったものを教室にもちかえって見せる。校内LANを使って。教室とパソコン室がちゃんとネットワークでつながっている。宮崎市の全PCにはスズキ教育ソフトのキューブネットが入っている。教室にあるコンピュータは最初はじゃけんにされる。だんだん2台を別々の場所で使うようになる。

今日お見せするのはズブの素人の先生の写真をもってきました。

これはDBをしらべて,じゃがいもは北海道からとんでくるんだな,という資料。

これはこどもたちが発表する授業。コンピュータ室で作ったものをLANを通して教室で発表。

特別支援教室での活用もある。ADHD今よく聞かれる。この子たちは区分けした中に入れて,ある程度自分たちでさせて,とするとひとりの時間が生まれてけっこう落ち着く。これは拡大投影機。きこえの教室というのがあって,自分の表情があそこにうつっている。そういうときに自分はこういうことを言いたかったのに,発音できなかったということがわかる。

こちらは靴を履くシーンを動画でみせながら,国語の勉強をしつつ,生活をしていく上での学習をする。半円形のテーブルを囲んで,映像をみながら,自分たちで実際にやってみる。ただ文字面だけでやった授業ではこうはならない。

グラフ。これが今の宮崎市の現状。平成13年で4600台装備完了。操作できると,指導できるの割合。操作できるのは98%まであがる。

この夏忙しい。学校ごとでの研修が2000人。特殊教育の先生方はよく17時以降に集まって研修している。わかるためのコンピュータ活用。

堀田
規模からすると浜松の半分。ハードウェアの整備は上をいっている。でもハードはいつか抜かれちゃうのでハードがある上に教師の指導力をつけていこうとしている。ここ浜松では講座がいくつあるかは分かりませんが,75ってのは多いですよね。校長先生が情報の研修を必ず受ける。浜松はどうですか?

五十川
管理職のための情報教育講座はある。希望制。

児玉
絶対出てこなければいけない。責任をもってHPを見てくれ,というところから始まる。自分でメールの設定。校長室と教育長室がTV会議ができるようになっている。

堀田
やっぱり管理職の理解は重要で,管理職が何をしなければいけないかが明確。

児玉
教頭研はサーバーの電源落とすな,とか困ったときはこうしろ,とか。

堀田
危機管理ね。情報主任は授業をもってこい,と。

児玉
生のまんまでそのまま使ってもダメだから,コンテンツの中でも何に注目させるかを考えさせて5つもってこさせる。

堀田
授業づくりね。浜松の情報主任の研修は?

新村
この前夏にやったときは2つのグループに分かれてカリキュラムづくりをした。トラブルシューティングのマニュアル作成をしてCDで配布していただけるみたい。

堀田
単元開発は開発して学校に持ち帰る?

新村
それを体験してプレゼンする。それがすぐ使えるというより意識改革。

堀田
情報主任を通して学校の意識をかえていくというのは?

児玉
情報主任だけが校内でさわいでもその人の立場がやばくなるだけ。校長に通してもらうのが大事。校長が後押しする。それだけでも力量もあげなければいけないので,研修の中でどうコンテンツをあげていくか。将来的にはよく授業を見れる人達に吟味するシステムをつくる。

実践6:学校に出かけニーズに応える教育センターの研修

   (中村武弘@三重県立教育委員会・指導主事)

中村
うちはそんなに目新しいものはない。私が教育センターに置いてもらっているのが目新しい。こんな形で学校に行って校内研修に出ていっている。こうやってさっと撮ってみせる。

うちのセンターの説明から。研修分野というのがあって,企画研修チームと,研修情報科推進チームというのがある。うちは校内研修や,出前研修をしている。センターからはみでているのが私の活動だと思ってもらえればいい。どのような業務を行っているか,ということでアドバイス・情報提供,講師等依頼などです。情報提供と講師派遣がメイン。

#活動紹介
#授業をきる
#誰のための学習?
#誰のためか分からないポートフォリオ
#印刷しただけが学習か?

中村
我々のミッションはダメダメ授業の駆逐。真剣に授業研究をしなければならない。今回は資料だけですが,国語科の変貌。

堀田
こういう感じで回っている。予約はどうするの?

中村
年度の最初に。空いていればOK。

堀田
そうやって気楽に呼べるのがいいですね。今のいい実践ですね。どこがダメかわかりやすいよい実践。活動はマネしてるんだけど意図が伝わっていないのがある。インターネットで調べてるけどちょっと違う,調べ学習してるけどちょっと違う…。教育センターはサービス機関なのでこうやって学校に出掛けていって複数の学校をみた人が情報交換するのが面白い。意外と隣の学校がどんな研究授業しているかは知らなかったりする。せっかく指導主事が来ても隣の学校が参加できなかったりする。

中村
今年オープンにしました。夏休みに小さい学校だったり他の学校も来ていいですよー,とした。

堀田
やはりそういった機会を大事にするのは重要。