このゼミについて

メディア教育論ゼミは,東北大学大学院 情報科学研究科 人間社会情報科学専攻 メディア情報学講座 情報リテラシー論分野の教授である堀田龍也(ほりた・たつや)が主催・運営しているゼミです。

研究内容

メディア教育論ゼミでは,大きく2つの観点から研究内容を定めています。

1つは「メディア/メディア社会に関する教育」。多様なメディアからの情報が溢れる今日の教育の在るべき姿について考えます。具体的には,このような時代に人々に求められる能力,たとえばメディア・リテラシーや情報リテラシーに関する教育などについて,刻々と発展するメディアの進展や児童生徒の発達段階と対応付けて検討していきます。それらのリテラシーを身に付けるための学習支援の在り方について,たとえば授業設計,カリキュラム・デザイン,学習環境デザインなどの観点から検討していきます。

もう1つは「教育を支援するメディア」。良い教育/学習を行うために,メディアを用いた支援がどのようにできるかについて考えます。具体的には,学校現場におけるICT活用やeラーニングなどのオンライン学習,デジタル教科書/教材等の開発,ラーニング・アナリティクスなどについて,伝統あるメディアと最新のメディアの組み合わせ方や,それを用いる教師の「指導力」,学習者の「学ぶスキル」などを検討していきます。

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研究方法

メディア教育論ゼミでは,教育工学の研究方法論を基盤としています。開発研究や参与研究もやりますし,調査研究も実施します。したがって,量的研究法/質的研究法のいずれも用います。教育の改善を目的とし,手法はそれに最適な方法を採るというスタンスです。したがって,さまざまな研究方法を把握しておくことが基礎となります。統計学の理解はもちろん基本です。

研究指導

学会発表は当然のこと,査読論文の執筆に向けた研究指導を中核に置き,論の立て方,データの取り方,分析手法等についての議論が中心となります。また,個々の研究テーマごとの文献調査の方法,研究領域における自分の研究の価値付けなどについても議論します。もちろん研究領域についての知識取得を徹底的にやってもらいます。何より「達意の文」が書けることが前提です。

ゼミ運営

メディア教育論ゼミは,東北大学大学院 情報科学研究科 情報リテラシー教育プログラムに所属する大学院生のうち,児童生徒の学習を対象にして研究しているメンバーが集っています。メンバーには社会人大学院生も多いため,ゼミはできるだけ休日に行い,日頃はメーリング・リストで情報交換をしています。博士前期課程の大学院生は,講義の合間をぬって相談に来たり,堀田の研究に周辺参加してもらい,世の中のことを含めて学んでもらっています。博士後期課程の大学院生は,自習が基本となりますが,学会等に参加する際や,堀田が東京出張時等での対面およびメールで個別に相談に乗りつつ,およそ毎月1回行われるゼミを目指して準備を進めてもらっています。

覚悟

大学院への進学はファッションではありません。博士前期課程の場合,同期の友人等がすでに働いている中,それでもなお学び続けるということに対する強い信念と目標が必要です。なんとなく大学院を希望してしまうようでは,万が一合格しても良い成果を上げることは難しいでしょう。博士後期課程の場合はなおさらです。特に社会人院生の場合,ただでさえ忙しい中での研究への取り組みになります。相当な覚悟と努力が必要です。がんばれば博士号が取得できるというような甘い考えでは成し遂げることはできません。働きながら研究を続けるということは想像以上に過酷なことです。実際にメディア教育論ゼミの社会人大学院生は,さまざまなことを犠牲にして努力を続け,それでようやく一部の人たちが博士号に達しているという状況です。進学を希望する時には,しっかりと覚悟を決めてから申し込んでください。また,自分には無理だと思ったら,早めに「勇気ある撤退」を勧めます。

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