horitan のすべての投稿
クラウド上に仲間が外化した情報を「参照しない」背景に関する探索的検討
探究的な学習の基盤としての情報活用能力の指導イメージに影響する要因の探索的な検討
ラジオCM制作実践を通した音声メディアリテラシー教育:大学授業を事例として
学修経験・使用経験の有無による教員養成課程の学生のデジタル教科書活用に対する意識の比較
小学校社会科教科書における学習技能コーナーの特徴 -内容・件数・学習時期に着目して-
実践書にみる「学びにくさ」の様相と支援の分析
小学校第5学年社会科教科書の食料生産単元における本文と資料の関連の特徴
賢すぎないカスタムAI「itaranAI」を用いた学習支援手法の提案
小・中学校教職員における生成AIの利用実態と活用意識に関する予備的横断調査
授業中の観察内容をチャットで即時共有した際の観察行為の意図に関する一考察
コンピュータの入出力処理の流れの理解を目的とした小学校プログラミング教育の実践と評価
デジタル学習基盤を前提とした個別学習場面における学習困難の実態と支援に関する探索的検討
若手教師と学生の模擬授業における児童生徒役の経験を通した授業に関する省察に関する研究
物理の概念変容を支援する対話型AIの設計と試用 -高校物理基礎「物体の運動とエネルギー」領域を対象として-
共同編集によるプログラミングに対して中学生が感じる利点や欠点の傾向
プログラミングや視距離データを用いた目の健康に関する授業と生徒の変容
Pre-service Teachers’ Perceptions of Learner-use Digital Textbooks: An Examination Based on Learning and Usage Experiences
シンガポールとニュージーランドにおける統計的リテラシーの特徴 -大学入試問題の分析を通して-
同一自治体内の学校間における児童の生成AIの利用実態と意識に関する調査
技術科教員を志望する児童生徒に対する教員の後押し意欲を規定する要因の検討
小学校低・中学年を対象とした情報モラル授業に関する児童と保護者の意識の比較
情報技術の特性を理解して適切な取扱い方を考える授業の実践 -二次元コードとドメインを題材として-
教員の生成AIを活用したツール開発に関する事例調査 -生成AIパイロット校認定校を対象として-
一冊整理 新学習指導要領改訂への見取り図
山形県河北町夏合宿(第104回ゼミ):2026/08/01(土)-2026/08/02(日)
2026年8月1日(土)・2日(日)の2日間,山形県河北町の「べに花温泉 ひなの宿」で,恒例のメディア教育論ゼミ夏合宿を開催しました。堀田龍也先生をはじめ,メディア教育論ゼミのOB・OG,東京学芸大学の現役大学院生,アドバイザー,特別参加の皆さんが全国各地から集まりました。
メディア教育論ゼミは,堀田研究室の大学院生や修了生が中心とはいえ,そういった特定の大学や研究室だけで完結するものではなく,それぞれ異なる場所で研究や実践に取り組む人たちがつながる「仮想の組織」として機能してきました。今回も,研究者としてのキャリアや立場,研究テーマの異なる参加者30名以上が一堂に会し,研究について議論するとともに,自分自身の現在地やこれからについて考える2日間となりました。
1日目,オリエンテーションでは,堀田先生から夏合宿の目的が示されました。自分の研究を説明して理解してもらうこと,どう見えているのか,何が伝わらないのかを知ること,自分以外の意見を取り入れること,研究の内容・方法・新規性・社会的価値を考えること,研究のセオリーや先人の努力に学ぶこと,そして縦横のコミュニティを形成することなどが確認されました。
続く「最近のわたしの研究紹介」では,3部に分かれてポスター発表を行いました。研究目的や方法,対象の捉え方,新規性や社会的価値などについて,立場や専門の異なる参加者同士で議論しました。
自分の中では当然と思っていたことが相手には十分に伝わらなかったり,問い返されることで研究の曖昧な部分が見えてきたりします。また,他者の研究との共通点や違いを考えることで,自分の研究の位置づけを捉え直すことにもつながりました。研究成果を紹介するだけでなく,対話を通して研究そのものを練り直す時間となりました。
その後はグループで1日目の学びを振り返り,夕食・懇親会へと続きました。研究のことはもちろん,仕事やこれまでの歩み,これからのキャリアなどについても語り合いました。発表の時間だけでは分からない互いの「人となり」を知ることができることも,同じ場所で寝食を共にする合宿ならではです。
2日目は,登本洋子先生による「わたしの文部科学省併任」から始まりました。これまで積み重ねてきた研究や実践と,現在携わっている文部科学省での仕事とのつながりが紹介されました。特に,文部科学省の資料そのものを研究の根拠とするのではなく,その背景にある研究知見を捉えること,研究が政策に先立って知見を生み出していくことの重要性について考える機会となりました。
続く「わたしの教育工学人生」では,堀田雄大先生と稲木健太郎先生から,これまでの実践や研究,人との出会いと,現在の研究に至るまでの歩みが紹介されました。最初から研究の方向が明確だったわけではなく,さまざまな経験や出会いを重ねながら,自分の研究の軸が少しずつ形づくられていくことが語られました。
「私のゼミ運営」では,欠席となった佐藤和紀先生から動画による話題提供がありました。研究への参加の機会をどのようにつくり,先輩から後輩へと学びをつなぎ,修了後も続くコミュニティをどのように形成してきたのかが紹介されました。研究成果だけでなく,研究を通して長期的に人を育てることについて考えました。
最後の「まとめ」では,2日間の学びを各自で整理した後,グループで共有し,柴田隆史先生,田島祥先生,小島亜華里先生からコメントをいただきました。その後,堀田先生のお話で2日間のゼミを締めくくりました。
今回の合宿を通して繰り返し考えられたのは,「自分は何を研究したいのか」「自分らしい研究とは何か」,そして「研究者としてどのように歩んでいくのか」ということでした。
その中で印象的だった言葉の一つが「発火点」です。人との出会いや,かけられた言葉,先を歩く人の研究や生き方に触れることが,その後の学びや研究を大きく動かす契機になることがあります。これまでを振り返る中では,堀田先生との出会いや言葉が「発火点」となって研究の道を歩み始めたことも語られました。また,今回の合宿を通して,博士課程への進学や研究者として歩むことを,より具体的に考え始めた参加者もいました。
一方で,「発火点」があるだけで研究が進むわけではありません。出会いや言葉を受け止め,自ら学び,行動し続けることで,その後の歩みにつながっていきます。
先を歩く人から学び,自分の現在地を知り,やがて自分自身も何も選択されていません
誰かの学びを支える側になっていく。研究について率直に問い合いながら,仕事や人生についても語り合う。こうした世代や立場を越えた「縦横のコミュニティ」を,今年の夏合宿でも改めて実感することができました。
それぞれがこの2日間で得た問いや気付きを持ち帰り,また来年,1年間の歩みを持ち寄って語り合うことを楽しみにしています。





1人1台端末環境下における児童生徒による学業的援助要請と情報探索に関する研究の動向
模擬授業で児童生徒役をした経験と授業実践への活用への若手教師の意識に関する事例研究
国語科における表現の方法を選択できる場面での学習困難と児童の解決方法の探索的検討
校内研究に伴走する研究者の授業観察における写真記録の特徴
小学校社会科教科書の本文と資料の関連付けに関する児童の実態把握のための調査設計
大規模言語モデル(LLM)の仕組みに関する小学校第6学年を対象とした授業実践と評価 -小学校国語科における意見文の見直しに関する依頼・出力に着目して-
Persistence and Change of Paper-Based Drills in Digital Learning Environments: A Survey of Japanese Elementary School Teachers
Functions of Teachers’ Real-Time Observation Sharing in Interpreting Classroom Events
Self-Initiated Reference to Peers’ Externalized Learning and Its Association with Learning Engagement Under Japan’s GIGA School Initiative
社会科教科書の構造と作成者の意図に着目した読解指導が児童の読みの深さに及ぼす影響
クラウドを基盤とした教員研修で用いるチャットにおいて第1応答者が出現する要因調査
GenAI Literacy and Technology Acceptance Among EFL Learners: A Mixed-Methods Study
島の教育 -制約を強みに変え、絶好の学びの環境を生かす-
若い先生に、いま届けたい 学校で教室で大切にしたいこと
学習指導要領コード経由で外部コンテンツと教材連携するNHK for School APIの開発と評価
Decision-Making in Workbook Adoption: A Study of Kanji and Arithmetic Materials in Japanese Elementary Schools
児童生徒の発達段階と活用頻度が生成AI活用に関する意識に及ぼす影響
学校管理職の新たなテクノロジー活用がリーダーシップに及ぼす影響に関する調査分析
即時共有を伴う授業観察における視線映像を用いた教師の観察行為の分析の試み
教師による学習に関する学術論文における学習機会と学習の場の整理
Developing Critical Thinking through Statistical Inquiry and Literacy -A Comparison of Statistics Education in New Zealand and Japan-
プログラミング学習に対する児童生徒の動機づけ要因に及ぼす性別の影響の検討
小学校算数科における概念理解支援のための作問システムの開発の試み
Evaluating a Generative AI Literacy Program in EFL Learning
Elementary Students’ Perceptions of Information Technology in Physical Computing Lessons across Different Learning Topics
児童の振り返りに対する教師による支援に関する実態把握の試み
児童の振り返り記述の形成的評価を支援する分析システムの検討
中高生が生成AIを学習に利用することに対する教員養成課程の学生の意識
小学生による参考文献の記述に関する実態調査 -書籍・ウェブ資料・生成AIを含む10種類の資料を対象として-
教員養成課程の学生における情報活用能力の指導イメージに関する探索的調査
縦型動画に関するメディア・リテラシーの構成要素の検討 -先行研究レビューとフェレス&ピスキテッリのメディア・コンピテンス に基づく整理-
離島における中学生の社会的つながりに関する探索的研究
小学校段階におけるクラウド・コンピューティングに関する知識内容の整理の試み
次期学習指導要領の方向性と今後の小学校教育について
最新教育動向2026 必ず押さえておきたい時事ワード60&視点20
第103回ゼミ(オンライン開催):2026/06/07(日)09:00-10:55
第103回メディア教育論ゼミがオンラインで開催され,堀田先生とOB・OGの計8名が参加しました.新年度が動き出し,それぞれの立場での職務や研究が本格的に走り始めたこの時期,各自の近況とともに,学会発表の準備や研究計画,論文化に向けた相談などが幅広く報告されました.研究テーマや置かれた環境はさまざまでも,「自分の問いをどう前に進めるか」という共通の関心のもとで学び合う時間となりました.
冒頭では,堀田先生より,学会の研究会をどう上手に活用するか,そして国際学会での発表をどう位置づけるかについてお話がありました.国際学会での発表は研究者としての評価指標のひとつであり,学内の状況など各自の条件を踏まえながら計画的に機会をつくっていくこと,日本では自明として省略されがちな前提や教育の文脈こそ丁寧に説明し,プロポーザルの段階から完成度を高めて日本ならではのオリジナリティを打ち出すことが大切だというご指摘は,これからさらに挑戦を続けていくメンバーにとって大きな指針となりました.
続く各自の報告でも,研究の進め方をめぐる具体的な助言が交わされました.査読論文になりきらない成果は紀要としてまとめ組織のブランディングにも活かすこと,生成AIが振り返りの対話相手となる時代の中で,分析を通じて問いそのものが変わる探索的な進め方にこそ面白さがあること,書き手は近視眼的になりがちなので他の人に読んでもらうことが欠かせないことなど,研究の進め方についてご指導いただきました。また,世の中で大事だと言われることに取り組めば業績にはつながるが,その先で研究者としてのアイデンティティや,自分の研究をメタに説明できる枠組みを持つことが重要であるといった,研究者としてのあり方についてもご指導いただきました。いずれも報告者本人だけでなく,聴いている全員にとって学びの多いコメントでした.
今回のゼミでは「つながり」をめぐる話題が幾度も立ち上がりました.身近なところで相談できる関係や人との距離を大切にすること,小さなつながりがあちこちで芽を出し,さまざまな出会いの中で刺激を受けてもっと頑張りたいと思う,その繰り返しの中で研究は育っていく,という話に多くのメンバーが頷きました.
締めくくりには,堀田先生から,このゼミもいつまで続けられるかは分からないけれど,継続していくことが何より大切だというお話がありました.立場や環境が移り変わっても,こうして定期的に集い,互いの研究を持ち寄って学び合える場があることのありがたさを,あらためて噛みしめました.自分の問いに真摯に向き合いながら,このゆるやかであたたかなつながりの中で,これからも研究を前に進めていきたいと思います.
(報告:メディア教育論ゼミOB・大久保)
小学生の生成AIに関する知識の実態調査 -大学生との比較を通して-
情報セキュリティに関する教育委員会における研修の実施状況と教員の意識・知識・行動の実態
A Survey of Learners’ Perceptions to Consider Group Composition in Collaborative Programming: Focusing on Proficiency and Liking
学習指導要領改訂と教育学研究(公開シンポジウム記録)
小・中学校における適切な視距離の維持に関する教育実践研究の事例
授業で観察した内容をチャットで即時共有する際の教師の観察行為の時間配分の特徴に関する一考察
小学校第5学年社会科教科書における資料と本文の関連 -水産業単元を対象として-
東京学芸大学における教員養成フラッグシップ大学としての取組 -新しい教育者養成の姿を目指す「自律型カリキュラムデザイン」-
第102回ゼミ(オンライン開催):2026/04/05(日)09:00-11:45
102回のメディア教育論ゼミが,堀田先生とOB・OGを含む10名で開催されました.今回のゼミでは,新年度を迎えて,新しい立場や環境での職務,研究についての報告が行われました.研究テーマや立場は異なっていても,「これからの教育をどう支えていくのか」という共通した問題意識のもとで学び合う時間となりました.
冒頭では,4月から東京学芸大学の副学長に就任された堀田先生より,教員養成大学の歴史や,これから教員養成大学が担う役割についてお話がありました.少子化に伴う定員割れや教員数削減により,全国で教育学部の再編や広域連携が進んでいること,さらに教員免許制度の見直しによって,大学の在り方そのものが変化していることについて共有されました.
また,ゼミ生からは,大学や学校現場での変化,新たな研究課題,学会発表準備などについて共有がありました.生成AI,VR,動画制作,情報活用能力,教科書研究など,研究テーマは多岐にわたっていましたが,それぞれの環境で研究を前に進める姿や,綿密に研究の見通しを立てながら取り組む姿から,多くを学ぶことができました.
さらに,置かれている立場や環境は異なっていても,多くの人と関わり合いながら研究や大学教育を推進する点には共通性がありました.その背景には,このメディア教育論ゼミで,他者と協働しながら学ぶことの大切さを学んできたことがあるのだと感じました.
今回のゼミでは,教育を取り巻く環境が大きく変化する中でも,それぞれが自分自身の問いを持ちながら,他者と関わり合いながら学び続けていることを実感しました.メディア教育論ゼミという場を通して,研究者として教育を支える生き様を学び,実践していきたいです.
(報告:メディア教育論ゼミ生・遠藤)